みなさんは毎日読書していますか?
この記事を目にしているということは、「読書したい!」と思っているのに習慣にできず、悩まれているのかもしれませんね。
文化庁がおこなった平成30年度の『国語に関する世論調査』によれば、自分の読書量を増やしたいと思っている割合は60.4%で、そう思わない人の割合38.9%を大きく上回っていると分かりました。
・・・ですが、実際一ヶ月に一冊以上本を読んでいると回答した人の割合は52.6%と約半数にとどまっています。
読書を習慣にできないのはなぜでしょうか。
この記事では、読書を習慣化させる5つのコツと読書が習慣にできない理由、さらに読書習慣に役立つアプリをまとめました。
ぜひ読書習慣を手に入れて、なりたい自分を目指しましょう!
出典:文化庁 平成 30 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要
読書を習慣化させる5つのコツ
読書を習慣化させるコツは以下の5つです。
- 目標を決める
- 読書する時間を決める
- 読書できる環境を整える
- 本は常に携帯する
- 本を読むのが楽しくなるグッズを揃える
それでは、順に解説していきます。
少しずつ出来るところから実践していこう
①目標を決める
今まで本を読むことが習慣になっていなかった人が本を読み続けていくには、最初の内は「本を読むこと」を目標にしても良いと思います。
ですが、本をただ読んで満足して終わってしまっては、本当の意味で『読書のメリット』を得ることは難しいでしょう。
本から得た知識を生活に落とし込むことこそ、読書の真価というもの。「とにかく本を読む」から「本を習慣的に読む」へ、そこから『この本から○○な自分になる』と目標も進化させてみて下さい。
なお、習慣化させるには、8~20分間の読書をとにかく4日間続けると定着しやすいようです。
②読書する時間を決める
読書をする時間は、朝起きた直後がおすすめです。
私達は毎日、大小様々な“決断”をして生きています。この決断が積み重なってくると、疲労し、最適な決断がしにくくなると言われています。それが「決断疲れ」と言われるものです。
あのApple共同設立者の一人であるスティーブ・ジョブズ氏や、Facebook CEOのマークザッカーバーグ氏が、いつも同じ服を着ているのには、この「決断疲れ」を減らすためだったとか。あれこれ決断をして疲れが溜まった後だと、本を読む機会を逃してしまうかもしれません。
朝起きた直後は、この「決断疲れ」が無い状態。起きた直後にすぐ読めるよう、テーブルの上に本を広げた状態で置いておくと良いでしょう。
なお、朝読書がおすすめの理由は他にもあります。それについてはこちらの記事に詳しくまとめています▼
③読書できる環境を整える
読書を習慣にするために、読書するための環境を整えることも有効な手段です。
快適に本を読めるスペースが無かったら、本を読むスペースを作るのにちょっと無理をしなければいけなかったら、それが障害となっていつまでも習慣にはできません。
習慣にしていることは、息を吸うように、苦も無く当たり前にやっているもの。本を読むにしても、本を当たり前に読める環境が必要です。
もし、快適に本を読める空間が無いと感じたら、本を快適に読める座椅子を揃えるなどしてみてはいかがでしょうか。
▼こちらの記事では、読書に最適な姿勢とアイテムについて紹介しております。
④本は常に携帯する
出掛ける際、必ず持って行くものと言えば、お財布にスマホ、ハンカチ、ティッシュがあがるかと思いますが、本も必需品として必ず携帯しましょう。
出掛ける時になって慌てないためにも、携帯する本は事前に決めておきます。電車に乗っていて、手持ち無沙汰の時こそ読書チャンスです。
ついスマホをいじってしまうようであれば、スマホは鞄の奥底の方へ入れておきましょう。
電子書籍であれば、スマホそのものが本の代わりになりますので、ついスマホをいじってしまうのであれば電子書籍サービスを活用するのも手です。
⑤本を読むのが楽しくなるグッズを揃える
読書を楽しむために、楽しむためのグッズを充実させるのもオススメです。
読書が楽しくなるようなグッズを揃えれば、自然とそれが使いたくなるので、外出時も必ず本を携帯したくなるはず。そして、読書をすることにつながるというわけです。
読書が楽しくなるグッズを以下に紹介します。
しおり
今は可愛くて、面白いしおりが充実しています。
注目を集めそうなしおりを使っていたら、人とコミュニケーションを取るきっかけにもなりそうです。
ブックカバー
カフェや電車の中で本を読もうとする際、本の表紙を見られることになんとなく抵抗はありませんか?
そんな時はぜひ、ブックカバーを使いましょう。ブックカバーも可愛くて機能的なものがたくさんあります。
読書灯
読書をするなら、照明はとても大切です。
昔、知り合いが「うちはインテリアにこだわって、照明も間接照明でおしゃれな雰囲気になるようにした。でも、本を読もうとすると薄暗くて眠くなるんだよね・・・。」と話していました。
間接照明はおしゃれですが、読書向きではありません。
「読書習慣を身につけたいけど、うちも間接照明だ!!」
――という方は、ぜひ読書をするのに適した光を放つ“読書灯”を揃えてみましょう。
読書を習慣にできない理由
「読書を習慣化させたい!」と思ってはいるのに、なかなか習慣にできないのはなぜでしょうか。
ここでは、読書を習慣にできない主な理由を5つピックアップしました。
- 忙しくて読書する暇がない
- 読書より他のことを優先してしまう
- 活字に苦手意識がある
- 完璧主義
- 何から読み始めれば良いのか分からない
この5つの理由の中に、思い当たるところはありますか?
それぞれの理由を知り、向き合っていきましょう。
①忙しくて読書する暇がない
「そもそも忙しくて読書する暇なんて無いよ!」という理由です。
朝から晩まで働いて毎日クタクタだし、そんな状態で電車に揺られれば、眠気が襲ってきて本を読む気になんてならない。家に帰ったら、慌ただしく食事の準備。食事してから風呂に入って、それから寝るまでは自分の趣味の時間。友達からのLINEにだって返信しなきゃいけない・・・。
もし、今まで本を読むことから離れていれば、そんな忙しい生活の中に読書の時間を設けることは難しく思えます。その場合は、意識して読書のための時間を設ける必要がありそうです。
何も1~2時間といったまとまった時間でなくても良いのです。最初は寝る前の5分から、といった短い時間でも良いでしょう。
ちなみに、PRESIDENTという雑誌の調査によると、年収と読書量は比例するとデータが出たとのこと。年収1500万円以上の層は毎日平均30分以上の読書をしているそうです。
読書をすることが年収アップにつながるなら、積極的に読書の時間を確保したいと思いませんか?
②読書より他のことを優先してしまう
「スキマ時間に読書をすれば良い」なんて言われているし、確かに見直せばスキマ時間はある。でも、わざわざその時間を見つけて、読書に当てようという気持ちが起きない。そんな人も少なくないでしょう。
ですがもし、ほんの少しの習慣で、人生が大きく好転するとしたらどうしますか?
南カリフォルニア大学のウェンディ・ウッド教授の研究によると、人が過ごす一日の半分以上の時間は習慣的な行動で占められているのだそうです。
言い換えれば『人は半分以上の時間を習慣に縛られている』ということになります。
習慣を自分の思うとおりにコントロール出来れば、人生の半分以上の時間も思い通りになると言っても過言ではありません。
③活字に苦手意識がある
文章を黙読すると、通常は文字の音が頭の中で音として流れます。
その内なる声のことを「内言語」といいます。この「内言語」が弱いことが原因で、読書から離れてしまう人もいるようです。内言語が弱いと、いくら文章を読み進めようと思っても、文章が頭の中で響いてきません。
文章の内容が頭の中で響かなければ、内容を理解するのは困難ですよね。
内言語が弱い場合、「外言語」も弱い可能性があります。
「外言語」というのは、内言語とは反対の言葉で、声に出して音にすることをいいます。
つまり、音読は外言語にあたります。
「自分は内言語が弱いのかもしれない・・・」と思ったら、短い文章を音読するところからスタートすると良いかもしれません。
このブログ『おはなしコレクション』では、名作の音読シートがダウンロードできます。
音読シートは1分ほどで読めるよう、音を発する文字の数を530字前後に調整しています。
読書を始める前の肩慣らしとして、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
④完璧主義
「本を読むなら、最後まで読まなくちゃいけない」
「本の内容は全て、きちんと理解していなければいけない」
「大人なんだから、難しい内容の本もスラスラ読めなくてはいけない」
――なんて難しく考えていませんか?この場合、もう少し読書に対してのハードルを低く持つ必要がありそうです。
完璧主義であるがために、ミスや失敗が許せない。読書も、自分が思うような完璧な読書ができないのであれば、最初からやらない方が良い。
もし、そう考えてしまうのであれば、自分の思う完璧な読書についての考え方を見直してみてはいかがでしょうか。
自分が楽しい!読んでみたい!と思う本であれば、何も難しい本でなくても良いのです。
最後まで読み進められない場合も、無理に読もうとせずに終わらせても大丈夫。
『この本は今の自分には合わなかっただけ』と柔軟に捉え、次にいきましょう。
⑤何から読み始めれば良いのか分からない
心のどこかで読書を習慣にしたいと思いつつも、ずっと習慣にできずここまで来てしまった。子どもの頃から本を読むタイプでは無かったし、いざ読もうと思っても、じゃあ何から読み始めれば良いんだ?となる。
沢山の選択肢があると、逆に悩んで選べなくなりますし、今まで本を読むクセが無い場合はなおさら難しいですよね。
お金出して買った本がやっぱり合わなかった!!だと、またショックですし、これがきっかけでまた本から遠ざかりそうです。
そんな場合は本を選ぶフレームを決めて、その中から選んでいきましょう。
本を選ぶフレーム例
【フレーム1】国語の教科書やテストなどで読んだ印象的だった話
私自身、これで本を探して読むに至ることが結構あります。そして、「あーなんか思ってたんとちがう・・・。」という失敗もありませんでした。
特に、小学生の国語の教科書に載っていた話を大人になってから読み返してみると、子どもの時との感じ方に差があったりして、思わぬ発見があって楽しいですよ。
国語のテストで面白い話が文章題として出題されると、もっと先が読みたくなって、文末に書いてある出典をチェックしてから図書館で借りて読んだりしました。
【国語の教科書から知った話】
- ごんぎつね(新美南吉著)
- かわいそうなぞう(土屋由岐雄著)
- ちいちゃんのかげおくり(あまんきみこ著)
- スーホの白い馬(大塚勇三著)
- つり橋わたれ(長崎源之助著)
- ねずみの作った朝ごはん(安房直子著)
【授業やテストで知った話】
- 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(結城恭介著)
- 海からのおくりもの(安房直子著)
- 非・バランス(魚住直子著)
授業やテストで知った話の中にガンダム!?とビックリされそうですが・・・
小学5・6年生の時、担任の先生がガンダム大好きな方でして、ある日道徳の授業に先生が持参したガンダム作品を観ることになりました。
鑑賞後は、ガンダムを「ただのロボット同士が戦うアニメ」と思っていた私の価値観が一変し、小説を買って読むに至ったわけです。
ちなみに、アニメと小説ではラストが少し違います
【フレーム2】本屋大賞
「本屋大賞」とは、2004年にできた、全国の新刊を扱う書店員の投票によって決まるユニークな文学賞です。
全国の書店員さんが「面白いからおすすめだし、売りたい!」という熱い気持ちを持って選びに選んだ作品たちなので、ここから選べば間違いないと言えそうです。
【フレーム3】ドラマ化・映画化された作品
ドラマや映画で一度見た作品であれば、「本でも読んでみたいな」という気持ちが芽生え、スムーズに読書へと移行できそうです。
半沢直樹が流行っていた時はみんなこぞって本を買って読んでたよね。
【フレーム4】文学作品のまんが版
『まんがで読破』シリーズなど、文学作品を漫画にしたものも出版されています。
漫画を読む習慣があれば、まんがから入るのも良いでしょう。漫画を読んでみて、その作品自体に興味がわけば、自然と本を読みたい衝動にかられるかもしれません。
読書習慣に役立つアプリ
最近では読書に役立つアプリも充実しています。アプリも上手に活用し、読書習慣を定着させましょう。
ブクログ
会員数140万人突破の読書記録アプリです。バーコードを読み取ると、アプリ内の本棚に本が追加され、管理できます。
読書傾向をグラフで表示し、振り返ることも可能です。ブックリストで自分に合った本が見つかったり、話題の本も手軽に見つけることができる、至れり尽くせりのアプリです。
読書管理ブクログ – 本棚/読書記録
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My読書ノート
ブクログ同様、本の管理ができるアプリ。
ですが、なんと近所の図書館や大学施設の図書館を登録しておくと、貸し出し状況の確認もできます!!
図書館も上手に利用して、楽しい読書ライフを♪
My読書ノート
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本の言葉を記録 Shiori
読んだ本の印象的な箇所、何回でも読み返したい箇所を文字だけでなく、画像でも記録できるアプリです。
また、人が共有でアップしているものも閲覧することができます。(共有するかしないかも自由です)
重要な箇所を画像で簡単に記録し、効率良く何度も読み返すことができるので、記憶の定着に役立ちます。
本の言葉を記録 Shiori
Kei Kuroita無料posted withアプリーチ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本を読むことが、これからの人生を左右すると言っても良いくらいに、読書には様々なメリットと力があります。
読書を習慣にし、本で得た知識や技術を日常生活で発揮できるようになれば、きっと今までと違う自分に出会えるのではないでしょうか。
あなたの健やかな読書活動のために、このブログ“おはなしコレクション”も活用していただけると嬉しいです。
↓さっそく物語を読む
↓とりあえず1分間音読をしてみる
【参考文献】
加藤俊徳「アタマがみるみるシャープになる!!脳の強化書」,あさ出版,2016年8月
メンタリストDaiGo「短期間で“よい習慣”が身につき、人生が思い通りになる!超習慣術」,ゴマブックス株式会社,2019年11月
川島隆太監修 松﨑泰・榊浩平「最新脳科学でついに出た結論「本の読み方」で学力は決まる」,青春出版社,2018年9月