ゆかいな話 PR

ある日を境に気難しい猫の性格が激変する話

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やなかゆう
やなかゆう
村山籌子作『お鼻をかじられたお猫さん』です
このおはなしはこんな人にオススメ
  • かわいらしい世界観の話が読みたい。
  • 猫が主役の話が読みたい。
  • 3歳以上の子どもに読み聞かせしたい。

このおはなしの作者

村山籌子むらやまかずこ(1903年~1946年)

※名前をクリックすると別ウィンドウでWikipediaの作者情報が表示されます。

おはなしの始まりはここから

★この文章は2分で読めます

あるところに、おねこさんがいました。

このおねこさんは、大変たいへん気難きむずかで、年中怒ねんじゅうおこってばかりいるので、だれってくれません。

ある椅子いすこしかけて新聞しんぶんんでいましたが、ねむくなってこんでしまいました。

そこへ、この間生あいだうまれたばかりで、もうチョコチョコはしまわっているネズミさんがやってました。

ねこさんが気難きむずかだなんてことは、まだりません。

ねこさんの椅子いすがって、おねこさんのおはなをひとかじりしました。

そこには、あまいおいしいゼリーのかけらがくっいていたからです。

そのとき、おねこさんはいやというほど、おはなをかじられたゆめました。

よくると、近所きんじょ動物園どうぶつえんおりなかにいるとらさんが、つめをとんがらかして、おはなさきいついていました。

ねこさんは、びっくりしてめました。

ねこさんはこしをぬかして「わあ、とらにかまれた。とらだ、とらだ、たすけてくれー。」と、おおきなこえしました。

近所きんじょのおねこさんや、うさぎさん、いぬさん、あひるさん、ひつじさん、うしさんたちは、はらってはいましたが、とらさんにかみころされては、あんまり可哀想かわいそうだとおもって、ピストルや鉄砲てっぽうをさげてんでました。

消防自動車しょうぼうじどうしゃ火事かじかとおもって、ピューピュー四方しほうからはしってきました。

ところが、とらさんなどはどこにもおりません。

ベットのしたや、敷物しきものまではがしてましたが、足跡あしあともありません。

みんなとてもおこりました。そしておねこさんの家中いえじゅう土足どそくんづけてかえってきました。

ところが、おねこさんのいえのおとなりはネズミさんのおうちです。

ネズミさんのあかちゃんは、おねこさんのおうちおおさわぎが、自分じぶんのせいだということはりません。

夕方ゆうがたになって、ノコノコおうちかえってて、おかあさんにいました。

ぼく、さっき、おねこさんのおじさんのはなさきをかじったの。だって、さきっちょに、ゼリーがついてたんだもの。あんなゼリー、うちでもこさえてね。」

ネズミさんのおかあさんはびっくりいたしました。

けれども、おしまいにはおかしくなって、うちにじっとしていられません。

早速近所さっそくきんじょいえへこのことをおしゃべりしてあるきました。

街中まちじゅう大騒おおさわぎです。

みんな、まどからくびして「アハハハハハ」と大笑おおわらいいたしました。

ねこさんは、その時牛乳ときぎゅうにゅうんでいましたが、はずかしくなって、のどにつかえて、むことができません。

新聞社しんぶんしゃ写真係しゃしんがかりいぬさんが、まどからそっとこのしかめっつらのおねこさんを写真しゃしんってて、あくる新聞しんぶんにのせました。

ねこさんはこの写真しゃしんて、自分じぶんながらそのしかめっつらがおかしくなったので、大笑おおわらいいたしました。

あんまりわらったので、そのときからおねこさんはおこるということをわすれてしまって、とてもニコニコしたいいおねこさんになって、お仕舞しまいにはまちのニコニコクラブの会長かいちょうさんになったそうです。

読了ワーク

思い出してみよう

  1. お猫さんはどんな性格の猫だったでしょうか。
  2. お猫さんはだれに鼻をかじられたのでしょうか。
  3. どうして鼻をかじられたのでしょうか。

調べてみよう

  • 『喰』と『食』と違いは何でしょうか。

単語ピックアップ

1.気難し屋(きむずかしや)

機嫌のとりにくい人。

2.仕舞(しまい)

物事の終わり。

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読了ワーク『思い出してみよう』の解答例

  1. 大変気難し屋な性格で年中怒っている猫。
  2. この間生まれたばかりで、もう走り回っているネズミさん。
  3. お猫さんの鼻に甘いおいしいゼリーのかけらが付いていたから。